精子は、運動能力のある生殖細胞です。頭部、中片部、尾部で構成されています。精子は、精巣で作られて精管を通って尿道まで運ばれます。精子の大きさは、およそ0.06mm。射精され膣に入った精子は、卵子と出会うために卵管をめざして子宮内を進んでいきます。子宮内腔が約7cm、卵管の長さが約10cmですから、精子にとっては長い旅のようなものです。
しかも、かなり過酷な旅です。一度に射精される精子の数は、2~3億個と言われていますが、女性の膣内は細菌やウイルスが侵入しないように酸性度の高い状態に保たれているので、酸から精子を守るアルカリ性の液体(精漿/せいしょう)に守られながらも精子の99%は子宮に到達する前に死滅。卵子の目前までたどり着ける精子はおよそ数十~数百個と言われています。