卵子のこと
近年、芸能人の発信で話題になることがある「(ノンメディカルな)卵子凍結」。
特に若い女性の間で関心が高くなっていますが、どの様なものかご存知ですか?
女性の卵子は、年齢とともに数が減少し、質も低下するため、妊娠が難しくなるといわれます。女性の卵子は、年齢とともに数が減少し、質も低下するため、妊娠が難しくなるといわれます。
これは、体外受精等の不妊治療を行う場合でも同じです。
将来、こどもを望み不妊治療が必要となった場合のために、若い時期に卵子を凍結保存する方法が「(ノンメディカルな)卵子凍結」です。
卵子凍結は、ご自身のライフプランを考えて、今はキャリア形成を重視したい、あるいは現在はパートナーがいないけれど、いつかはこどもを産み育てたいと思っている女性にとって、将来的な妊娠や出産の可能性を高める助けとなるかもしれません。
一方で卵子凍結を検討する際に、注意した方が良い点もあります。
卵子凍結は、必ずしも将来の妊娠や出産を保証するものではありません。凍結卵子を使った体外受精等の成功率は高くはなく、高齢での妊娠や出産になった場合に、合併症のリスクが大きくなる面もあります。また、卵子を採取する際に使用する排卵誘発剤等による副作用がおこる可能性もあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
公益社団法人日本産科婦人科学会 ウェブサイト「ノンメディカルな卵子凍結をお考えの方へ」
費用面では、「(ノンメディカルな)卵子凍結」は自由診療であり、全額自己負担となります。一般的に、一回の採卵で30万円から60万円かかり、これとは別に、卵子の凍結料や保管料も必要となります。また、将来的に、凍結卵子を使って不妊治療を行う際も、現行の保険制度では健康保険は適用されません。卵子凍結を行うにあたっては、費用についても慎重に考えたほうが良いでしょう。
このように将来的にこどもを望む女性にとって、卵子凍結は、今、行える選択肢の一つとなりますが、そのメリットやデメリット、費用などを十分に理解した上で、検討したいものです。